楽天証券でiDeCoを始めようとする40代の方が悩む点は、「どの商品(投資信託)を買ったら良いのか?」「どんなポートフォリオ(配分)が良いのか?」ではないでしょうか?
タイトルに書いた「攻めたポートフォリオ」とは、株式中心の商品を組み合わせたものです。
iDeCoの投資期間は、64歳までと期間が決まっています(給付は60歳から可能)。
40代から始めると長くて二十数年間。
短い方は十数年となります。
すると老後資金を確保するには、積極的に攻めたポートフォリオが必要だと考えます。
一般的に40代では安全性を考えて、株式だけでなく定期預金と債券を組み合わせたポートフォリオの提案が多いです。
でも、iDeCoの定期預金は利率が0.002%なので、ほとんど増えません。
iDeCoは手数料がかかるので、定期預金を選ぶと掛金によってはマイナスになります。
よって、株式の商品を中心にして、リスクを取った分散投資をするのがオススメです。
そのなかで、利益重視と安全重視の二つを用意しました。
利益重視
●たわらノーロード先進国株式:50%
●楽天全米株式インデックスファンド:50%
安全重視
●楽天・全世界株式インデックスファンド:60%
●セゾン・グローバルバランスファンド:40%
老後資金を貯めるには、基本的に資金を増やさないと意味がないと思っています。
したがって、株式中心の商品でポートフォリオを構成してみました。
比率は個人の投資方針から変えてもらって構いませんし、途中で変更もできます。
これらの商品を選んだ理由を、次の項から詳しく説明します。
SBI証券で「自分年金」作りに最適なiDeCoのオススメ商品4選!目次
楽天証券のiDeCoにおける銘柄選択
楽天証券のiDeCoには33種類の商品がそろっています(2023年11月現在)。
資産タイプ(投資対象)は全部で5種類あり、それぞれが以下のような区分けされています。
資産タイプ | 本数 |
株式 | 14 |
債券 | 6 |
不動産投信 | 3 |
資産複合(バランス) | 9 |
その他 | 1 |
これらの中で、初めての方にオススメは資産タイプ「株式」にあるインデックスファンドです。
楽天 iDeCoのインデックスファンド
簡単に言うとインデックスファンドとは、コスト(管理費用:含む信託報酬)が安く、比較的値動きが小さい商品になります。
すなわち、初心者に向いているリスクが少ないものです。
株式資産クラスにある12本の中から、インデックスファンドを絞っていくと以下の6本になります。
ファンド名 | 分類 | 管理費用 | 純資産 |
たわらノーロード 先進国株式 | 先進国株式 | 0.09889% | 4,152億円 |
たわらノーロード 日経225 | 国内株式 | 0.143% | 1,140億円 |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 全米株式 | 0.162% | 11,933億円 |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 国内株式 | 0.176% | 1,102億円 |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 先進国・新興国株式 | 0.192% | 3,809憶円 |
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 | 新興国株式 | 0.374% | 487億円 |
基本はこの中から選んで、ポートフォリオを作るのが良いでしょう。
また、組み合わせる商品としてバランス型も考慮してみます。
では、実際に組み合わせたものを解説していきます。
楽天iDeCoにおける40代の利益重視ポートフォリオ
最初は、利益重視のポートフォリオです。
こちらは、資金を増やすことを優先しますので、株式の資産クラスから2つの商品を選択します。
1つは楽天iDeCoにあるインデックスファンドの中で、コスト(含む信託報酬)が一番安い「たわらノーロード先進国株式」です。
もう1つは、世界の株式をけん引している米国株式を対象とした「楽天・全米株式インデックス・ファンド」になります。
これらを50%ずつ分配したものが、以下にある利益重視のポートフォリオです。
利益重視
●たわらノーロード 先進国株式:50%
●楽天・世界株式インデックスファンド:50%
選んだ2つの商品(投資信託)について、次から詳しく説明します。
日本株を対象とした「たわらノーロード 日経225」は外しています。
理由は、日本の少子化と急速な高齢化により、将来に対して明るい見通しが立たないからです。
たわらノーロード 先進国株式
利益重視として1つ目に選んだのは、「たわらノーロード先進国株式」です。
これは、日本を除く先進国の株式に投資している商品になります。
選択した理由は、コストが低いからです。
iDeCoは60歳(今後は65歳に延長予定)までの長期にわたる投資になります。
そこで、一番重視したいのがコストです。
長い期間における投資において、0.1%の違いが大きな金額差に表れます。
その差が、最終的に受け取る資金に影響が出てきます。
同じカテゴリーの商品がある場合は、コストが低い方を選ぶべきです。
次に、「たわらノーロード 先進国株式」の株式内訳を見ていきましょう。
米国が7割近くを占めていて、残りが世界の先進国の株式になっています。
経済状況に応じて、国の比率は変わっていきますが、現在は米国企業が好調なので割合が高い状態です。
続いて、設定開始してからのパフォーマンス(上昇率)を確認してみましょう。
上記は、2015年に始まり過去8年間の実績となります。
最初の2年間はマイナス成長でしたが、その後はプラスに転じています。
2020年にコロナ禍による影響で下落しましたが、その後は順調に右肩上がりです。
純資産も増え続けているので問題ないです。
過去の実績は将来を保証するものではありません。
しかし、「賢者は歴史から学ぶ」という格言があるように、過去の実績を見ることは重要です。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
組み合わせの2つ目は、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」です。
こちらは、バンガード社のETFを通じて米国の企業に投資している商品になります。
バンガード社とは?
世界最大級の運用会社でインデックスファンドの世界シェアはNo.1。ローコストリーダーと言われている。
ETF:上場投資信託とは?
Exchange Traded Fundの略。投資信託を株式と同じように取引所で売買できるもの。
この商品は、世界経済をけん引している米国企業に投資しているものです。
米国における大手企業から中小企業までをカバーしていることから、リスク分散の効果も期待できます。
2017年から開始して5年あまりですが、価格は2.5倍近く(+150%)になっています。
2020年春ごろにコロナ禍の影響で下落した場面がありますが、その後は右肩上がりをキープしています。
純資産も順調に増えている状態です。
利益重視のポートフォリオについて
こちらで紹介した利益重視のポートフォリオは、株式に投資している商品で組んであり米国が中心です。
現在の世界経済は米国企業がけん引しているので、どうしても米国株が多くを占めます。
1つの国に偏っているので、その国の経済が傾くと下落するリスクはあります。
長く投資をしていると、必ず下落する場面は出てきます。
その時は、慌てずにそのまま投資を続けることが大事です。
下落したときは「安く買える」という心持ちでいれば、落ち着いて対処できます。
下落した時に購入したものが、値上がりすることで大きな利益につながります。
そうは言っても、出来るだけリスクを抑えたい方に、安全重視のポートフォリオについて紹介します。
楽天iDeCoにおける40代の安全重視ポートフォリオ
次は、安全重視のポートフォリオです。
ここでは、株式を対象とした商品と、株式と債券を取り入れた商品の組みあわせを紹介します。
資金を増やすために株式の商品比率を60%と多くして、安全を考慮して債券を半分組み入れた商品を40%で組み合わせました。
安全重視
●楽天・全世界株式インデックス・ファンド:60%
●セゾン・グローバルバランスファンド:40%
選んだ2つの商品(投資信託)について、次から詳しく説明します。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
安全重視のポートフォリオにするには、リスク分散が必要になります。
1つの国に集中して投資するよりは、先進国と新興国に対して投資している商品の方が、リスク分散できると考えます。
そのために、全世界の株式に投資している「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」を選択しました。
この商品は、バンガード社のETF(上場投資信託)を通じて全世界の株式に投資している商品になります。
株式の組入れ国は、以下のようになっています。
米国の株式が半分以上を占めていますが、先進国から新興国まで幅広い国で構成されています。
もちろん、経済状況に応じて、国の比率は変わっていきます。
続いて、過去のパフォーマンスを見てみましょう。
設定された2017年9月からのパフォーマンスを見ても、コロナ禍で大きく下がった2020年春ごろ以降は順調に右肩上がりです。
純資産も順調に増えているので問題ありません。
セゾン・グローバルバランスファンド
もう1つは資産複合(バランス)から選びました。
1つ目が株式商品から選んだので、それよりも安全性が高いものとして、「セゾン・グローバルバランスファンド」を選択。
この商品は、株式と債券を組み合わせた商品です。
株式が50%、債券が50%の配分で分散投資されています。
この商品は、バランスファンドと言われるもので、株式と債券へ半分ずつ投資することにより、リスクを抑えながら安定したリターンの獲得を目指す商品として選択しました。
債券とは?
企業や国などが広く投資家から資金を集めるために発行されるもの。満期になると利息を付けて返金され、株式よりも値動きが小さい。
バランスファンドとは?
国内外の株式以外に、債券や不動産などの複数の投資対象に分散投資するもの。
株式の部分は、米国と欧州を中心に以下のファンドが組み込まれています。
すなわち、株式では米国が半分割り当てられています。
債券の方は先進国を中心に、90%以上が米国と欧州が占めている状態です。
過去の実績を見てみましょう。
2007年の設定以来、下がった場面もありますが、純資産も順調に増えているので問題ありません。
安全重視のポートフォリオについて
ここで紹介した安全重視のポートフォリオについても、国別では米国が中心でした。
商品をオススメ条件のまま60%:40%で組むと、株式と債券は以下のような配分です。
株式が80%で債券が20%の比率の組み合わせになります。
安全重視として、債券を組み込んだ商品(セゾン・グローバルバランスファンド)を入れた結果です。
米国が半分以上を占めるので、完全なリスク分散はできていません。
ただ、すべて株式で組んだポートフォリオよりは債券が入っている分、大きな下落は防げるでしょう。
なおかつ、株式の割合が高い分、値動きがあるので資金を増やす機会は多いと思います。
安全重視でも、資金を増やすことを基本としています。
まとめ
この記事では、楽天証券のiDeCoにおける40代向けポートフォリオを紹介してきました。
老後資金を貯めるため、利益が上がるよう株式に投資している商品を積極的に取り入れ、安全志向の方にはバランスファンドを組み合わせてあります。
おさらいすると、2種類のポートフォリオをオススメしました。
利益重視のポートフォリオ
安全重視のポートフォリオ
どちらのポートフォリオを参考にするかは、ご自身の投資志向によります。
2つとも、基本は利益を上げる志向になっています。
iDeCoは長期間コツコツ積み上げる投資です。
そこに、税制優遇が重なりますので、老後資金を増やすには最適です。
今回ご紹介したポートフォリオを参考に、iDeCoを活用してみてください。
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