【2022年最新版】どれが良いの?iDeCoのeMAXIS Slimシリーズおすすめ3選!

iDeCoのなかで、三菱UFJ国際投信が提供しているeMAXIS Slimシリーズは、初心者も安心して購入できる人気の商品です。

eMAXIS Slimシリーズは運用コスト(信託報酬)が低く抑えてあり、今後も低コストを目指すと宣言しています。

ただ、eMAXIS Slimシリーズは種類も豊富なので、初めての方はどれを選べば良いのか悩んでしまうものです。

実は、運用方針によってオススメ商品は異なります。

それぞれの運用方針ごとのオススメ商品は以下の通りです。

  • 利益重視:eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  • 安定重視:eMAXIS Slim世界株式(除く日本)
  • バランス重視:eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

なぜ、運用方針ごとにオススメ商品が異なるのかを、以下から詳しく説明していきます。

eMAXIS Slimシリーズのおすすめ商品は運用方針で変わる

種類も豊富なeMAXIS Slimシリーズは、運用方針でオススメの商品が異なります。

ご自分がどの運用方針に近いかを、考えながら読んでいただくと良いでしょう。

代表的な運用方針と、それに合う商品はどういったものが良いのかを紹介していきます。

運用方針1:利益重視

40代からiDeCoをはじめると、投資期間は約20年です。

この間に、できるだけ老後資金を貯めたいので、積極的にリターン(利益)を出したい方もいるでしょう。

そのような方には、今後の値上がりが期待できる米国企業を対象とした商品をオススメします。

米国には、世界経済をけん引する企業が多く存在しています。

具体的に、GAFAM(Google,Apple,Facebook,Amazon,Microsoft)と言われるIT企業があり、関連する市場を独占している大企業です。

今後も、これらに匹敵する世界経済をけん引する企業が米国から出てくることが予想できます。

よって、利益重視の方は米国企業に投資している商品を選ぶのが賢明です。

運用方針2:安定重視

はじめて投資を行う方は、損したくないと考えますよね。

でも、少しは利益を出したいとも考えているはずです。

そういった方は、先進国から新興国まで幅広く投資している商品をオススメします。

多くの国に分散投資しているので、1国の株式よりリスクの分散が可能です。

1つの国で株式の暴落が起きても、他の国がカバーしてくれる確率は上がります。

運用方針3:バランス重視

損しない方が重要で「ほったらかし」が良いという方は、バランス型の商品をオススメします。

バランス型の商品は株式・債券・不動産投資信託(REIT:リート)の複数資産に投資できる商品になっています。

株式以外にも投資しているので、リスク分散ができます。

また、投資の対象地域も国内・先進国・新興国の3つに分散。

投資対象が幅広いことから、リスク分散が他の商品と比べて高いのが特徴です。

「ほったらかし」できる理由は、リスク分散が高い商品なので株価の乱高下をあまり気にせず、長期にわたって保有できるからです。

また、どの商品を買ってよいのか分からない方にもオススメできます。

運用方針ごとのeMAXIS Slimシリーズおすすめ商品

前項では、3つの運用方針を取り上げました。

・利益重視
・安定重視
・バランス重視

ご自身がどの運用方針に近いか、判断できたでしょうか?

実際には1つの運用方針でなく、いくつかの方針(考え)が混ざったものになると思います。

初めて投資を行う方で、確固たる方針がある人は少ないからです。

その場合、それぞれのオススメ商品を組み合わせる方法が良いです。

iDeCoでは、いくつかの商品を組みあわせて購入できます。

まずは、運用方針ごとにどんな商品が向いているかを解説していきます。

利益重視向け商品:eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

米国の代表的な500社を対象にした商品です。

これを購入するとマイクロソフト、アップル、アマゾンに投資しているのと同じ効果が期待できます。

利益重視であれば、購入の第一候補に挙げられる商品です。

下記が投資対象の上位10社の企業とその比率です。

組み入れ上位銘柄業種比率
Microsoftソフトウェア・サービス6.0%
Appleテクノロジー・ハードウェア及び機器5.9%
Amazon小売り3.7%
Alphabet Aメディア・娯楽2.2%
TESLA自動車・自動車部品2.2%
Alphabet Cメディア・娯楽2.0%
Face Bookメディア・娯楽1.9%
NVIDIA半導体・半導体装置1.5%
BERKSHIRE HATHAWAY各種金融1.3%
JPMORGAN銀行1.3%
出典:目論見書を参考に作成

聞いたことのある有名な企業が多いと思います。

業種も多種にわたっていて、大きな利益が期待できる米国に投資するならこの1本です。

信託報酬の低さ(0.0968%)も注目されていて、iDeCoを始めるなら検討すべき商品の1つです。

安定重視向け商品:eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)

日本を除く主要国の株式に連動した投資効果を目指した商品です。

先進国22か国と新興国27か国を対象に投資をしています。

先進国だけでなく、新興国も加えていることで世界中のすべての株式に投資していることになります。

1つの国に投資をするよりは、リスク分散できるので安定性を考える方にオススメできます。

下記が投資対象の比率を表すグラフです。

出典:目論見書から抜粋

先進国が中心ですが、将来的なリターンが期待できる新興国も組み込まれています。

将来的なリターンを期待しながら、リスク分散できる商品です。

私もiDeCo以外でこの商品を購入しています。

米国株式だけの商品よりはリスク分散されているので、大きく落ち込むことが抑えられています。

バランス重視向け商品:eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

これ1本で株式・債券・不動産投資信託(RITE:リート)に投資できるバランス型の商品です。

さらに、投資地域も国内・先進国・新興国と分散されています。

株式の商品ほどリターンは期待できませんが、値動きが緩やかになるのでミドルリターンの運用で構わない方にオススメできます。

下記が投資対象となる8資産です。

出典:目論見書から抜粋

複数の資産に対して投資をしているので、どれか1つが暴落しても他の資産がカバーをしてくれます。

実際の値動きも、株式だけの商品よりもゆっくりです。

私はiDeCo以外でこの商品を購入しています。

株式が大きく落ち込んでも、この商品だけは動きが小さい傾向にあります。

各資産がバランスよく配分されているので、利益よりも損をしない方が大事と思う方にオススメです。

eMAXIS Slim商品を選ぶ4つのポイント

eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準のコスト(信託報酬)を目指していて、過去に信託報酬の値下げも行われています。

そこで今回は、eMAXIS Slimシリーズについて低コスト以外の4つのポイントを取り上げました。

日本を含まない

残念ながら日本の経済は、長きにわたり低迷しています。

たとえば、1980年後半にTOPIX株価指数がピークを迎えてから、現在までの30年以上でそれを超えることはありませんでした。

すなわち、日本の株式市場は成長していないということです。

株以外に土地の価格も1990年をピークに下がっています。

今後も日本は、少子高齢化が急速に進んでいくことから、日本経済が右肩上がりを継続していく環境にはならないでしょう。

よって、日本株に投資していない商品を選んだ方が、リターンが期待できます。

過去リターンが同じジャンルの中で大きいか

発売されて日が浅い商品は、過去3年くらいのリターンしか分かりません。

しかし、同じジャンルの他商品よりもリターンが大きくなっていれば、今後の値上がりが期待できます。

たとえば、米国株式を投資対象としているジャンルで商品がいくつかあり、それらと過去のリターンを比べた場合です。

「賢者は歴史から学ぶ」というように、過去のリターンは将来を見通せる一つの指針と捉えることができます。

よって、同じジャンルの他商品よりもリターンが大きい商品を選ぶべきです。

投資対象が成長しているか

商品が、どの国や何の資産を対象にしているかは重要です。

今後、長期間にわたって少しでも右肩上がりが期待できる国や資産に投資している商品がオススメです。

たとえば、あまり知られていませんが、先進国で人口が増え続けているのは米国だけです。

下記のグラフは、各国の人口推移を表したものです。

出典:国土交通省

人口増はその国の豊かさや勢いを示しています。

米国は最先端技術を生み出しながら、それを使う人も増え続けている国です。

よって、先進国の中では米国が1番良い候補です。

これ以外にも、新興国は人口増が予想されています。

出典:国連「世界人口推計」から抜粋

先進国の人口が頭打ちでも、新興国は伸びていくので経済の発展も期待できます。

このように、今後も成長する対象に投資をしている商品がオススメです。

リスク分散できている

リスク分散の方法は、商品によって色々あります。

たくさんの企業に投資している、色々な国々に投資している、または株式以外の資産に投資しているなど。

商品によって、分散の方法が異なります。

リスク分散の高い順は、資産の分散(株・債券・リート)>国の分散(先進国+新興国)>企業の分散(米国500社)です。

リスク分散が高いと元本割れの可能性が低くなる代わりに、リターンが少なくなります。

反対にリスク分散が低いと大きなリターンが期待できる代わりに、元本割れのリスクが高くなります。

よって、どのくらいのバランスでリスク分散するのが自分に合っているかを選ばなければなりません。

おすすめeMAXIS Slim商品について

運用別にオススメした3つの商品に対して、前項の4つのポイントについて説明します。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の検証

日本を含むか

この商品は、米国企業だけを対象としているので日本を含んでいません。

よって、それ以外の項目を検証してみます。

過去リターン

iDeCoで購入できる同じジャンルの商品で、過去3年間のリターンを比較してみました。

商品名過去3年リターン
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)19.71%
楽天・全米株式・インデックスファンド18.79%
2022年6月時点

米国企業の株式に投資している商品で比べると、eMAXIS Slim(S&P500)の方が高いリターンとなっています。

投資対象の成長

この商品は米国市場を対象としており、人口増がつづいている先進国は米国だけなので今後20年は安泰です。

最近は米国でも人口の増加率低下がみられますが、出生率の低下や移民政策が影響しているようです。

それでも、先進国のなかでは1番の人口増が予想され、今後も経済が発展していくでしょう。

リスク分散

この商品は、米国内の500社を対象として投資をしています。

500社といっても1つの国のなかにあるので、リスク分散としての評価は高くありません。

ただ、リターンとリスク分散はトレードオフの関係にあります。

よって、配分の中の1つとして組み込んで利益を出す基軸の商品とすれば良いと思います。

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の検証

日本を含むか

この商品は日本を除く、世界の国々(先進国+新興国)に投資をしている商品です。

よって、日本を含んでいません。

過去リターン

実際に、iDeCoで購入できる世界株式を対象とした商品を比較してみました。

eMAXIS Slimシリーズには、日本を含む商品「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」があります。

商品名過去3年リターン
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)15.51%
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)15.07%
SBI・全世界株式インデックスファンド14.44%
2022年6月時点

日本を含んでいる他の2つの商品と比較すると、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」の方が高いリターンを達成しています。

よって、「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」の方がオススメです。

投資対象の成長

インデックスファンドは特定の指数を対象として、その動きに連動する形で運用利益を出す商品です。

eMAXIS Slimシリーズにおける全世界株式の商品が対象としているインデックス(指数)は、日本を含まない方が良い結果となっています。

出典:指数情報から作成

過去22年間の指数を比較すると、日本を含んでいない方が増加率は高くなっています。

すなわち、全世界株式を対象とする商品では、日本を含まない方が成長が見込めて利益が出せます。

MSCI ACWI:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスの略。米国のMSCI社が算出している株価指数。世界株式の約85%をカバーしている。

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リスク分散

この商品は、先進国22か国と新興国27か国を合わせた49か国に投資をしている商品です。

国の数だけを見ると、リスク分散が高いと判断できますが、その内訳は60%が米国です。

よって、リスク分散は中程度と判断できると考えます。

ただ、米国が60%を占めていることから稼ぐ力はありながら、リスク分散と収益のバランスが取れた商品と言えます。

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の検証

日本を含むか

この商品は、基本資産割合として国内株式:12.5%、国内債券:12.5%、国内リート:12.5%の合計37.5%が日本の資産で占められています。

複数の資産に分散投資してリスク軽減を狙っているので、日本を含んでしまいます。

実際の投資比率は以下です。

資産別構成比率
国内株式12.2%
国内債券11.3%
国内リート12.3%
外国株式24.4%
外国債券23.9%
外国リート13.1%
コールローン他2.8%
合計:100%
出典:2022年1月目論見書より

日本の割合は合計で35.8%です。

均等配分だった場合の37.5%よりは、日本の比率は低くなっていますが、8資産の商品なのでどうしても日本が含まれます。

ここは割り切りましょう。

過去リターン

同じ8資産均等型の商品と過去3年間のリターンを比較してみました。

商品名過去3年リターン
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)7.43%
たわらノーロードバランス(8資産均等型)7.28%
2022年6月時点

eMAXIS Slimの方が、リターンは高いことが分かります。

投資対象の成長

この商品が対象としている市場は、先進国と新興国です。

日本の資産割合が約35%なので、残りの65%が日本以外の先進国と新興国の資産となります。

今後も成長が期待できる先進国と、将来の発展が期待できる新興国の資産が組み込まれているのが強みです。

よって、成長のスピードに違いはありますが、どちらの経済も発展していくと考えられます。

リスク分散

リスク分散は、この商品の最も優れているところです。

なぜなら、資産別、国別の2つのリスク分散ができているからです。

また、一般的に株式と異なる動きをする債券を含んでいますので、株式市場が大きく落ち込んでも、それを小さくする効果が期待できます。

iDeCoは投資配分を調整することが可能

iDeCoでは、複数の商品を組み合わせて購入することが可能です。

1つの商品を購入するよりもリスク配分を考えて、複数の商品を購入することをオススメします。

商品の配分調整も可能で、途中で比率を変更することができます。

自分に合った運用方針と商品配分

自分で思い描いている運用方針があれば、それに合ったオススメ商品を配分していけば良いと思います。

ただ、はじめて投資をする方は運用方針がハッキリと決まらない場合が多いと思います。

その場合は、それぞれの運用方針でオススメした商品の配分を考えるだけで良いでしょう。

1つの例として、「利益も出したいけど、大きく損したくないなぁ」くらいの場合は以下のような配分はいかがでしょうか。

半分はバランス重視の「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」が占めて、残りを利益重視の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」と安全重視の「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」が占めます。

これなら、リスク分散をしながら米国中心の株式で稼ぐ配分となります。

あくまで1つの例ですので、ご自分の運用方針に近い組み合わせを探ってみましょう。

おすすめ商品を扱っている金融機関

iDeCoの口座開設をする前に、購入したい商品を選んでから金融機関を決めることが大事です。

今回紹介したeMAXIS Slimシリーズを、iDeCoで購入できる金融機関は限られています。

次の一覧表を参考にして、どこでiDeCoの口座を開設するかを決めましょう。

eMAXIS Slim商品を扱っている金融機関一覧

iDeCoでeMAXIS Slimシリーズを扱っている一覧表を示します。

SBI証券マネックス証券松井証券
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)
eMAXIS Slim国内株式(日経平均)
eMAXIS Slim国内債券
eMAXIS Slim国内リート
eMAXIS Slim先進国株式
eMAXIS Slim先進国債券
eMAXIS Slim先進国リート
eMAXIS Slim新興国株式
出典:三菱UFJ国際投信を参照して作成

まずは、購入したい商品の目星を付けてから各証券会社にアクセスしてみましょう。

松井証券は、すべてのeMAXIS Slimシリーズに対応しています。

その次に多いのがSBI証券です。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

最後がマネックス証券です。

実は間違っていた!? イデコのオススメ証券会社選び実は間違っていた!? イデコのオススメ証券会社選び

まとめ

今回は、iDeCoで人気のeMAXIS Slimシリーズを紹介してきました。

eMAXIS Slimシリーズは、常に人気の上位に入っている低コストの商品です。

種類も多いので、どれを購入すれば良いのか迷う場合が多いので、自身の経験を含めて指南させていただきました。

SBI証券をオススメ

個人的にはSBI証券をオススメします。

理由は以下です。

  • iDeCoの運用実績が長いので安心
  • eMAXIS Slimシリーズ以外にも低コストの商品が多い

今回はeMAXIS Slimシリーズの紹介でしたが、それ以外にも魅力的な商品があります。

まずは、資料請求から始めてはいかがでしょうか。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券
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