初心者の方が新NISAを始めるときの最初の壁は、何を購入したら良いかだと思います。
色々と情報を集めていくと、米国株を対象としたS&P500の商品が気になってきます。
その中で、「SBI・V・S&P500」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の2つが購入候補として挙がって来るでしょう。
この2つは同じS&P500を対象にしている商品ですが、何が違うのだろう?という疑問が出てくると思います。
そこで今回は、S&P500を指標としているこの2つの商品の違いについて、分かりやすく紹介していきます。
比較表
「SBI・V・S&P500」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の違いをまとめたのが以下の表です。
商品名 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
委託会社 | SBIアセットマネジメント | 三菱UFJ国際投信 |
投資対象 | バンガード・S&P500ETF | S&P500インデックスマザーファンド |
信託報酬 | 0.0938% | 0.09372% |
純資産額 | 1兆608億円 | 2兆4,978億円 |
設定日 | 2019/9/26 | 2018/7/3 |
トータルリターン | 25.35%(3年) | 25.51%(3年) |
初めての方には聞きなれない項目もありますが、主要な項目について次項から説明します。
S&P500投資対象の違い
「SBI・V・S&P500」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」はともに、S&P500が名前についています。
要するに、どちらもS&P500を指標とした商品です。
S&P500とは:アメリカの株価指数で、ニューヨーク証券取引所、ナスダック等に上場している銘柄から代表的な500銘柄の時価総額を加重平均して指数化したものです。
すなわち、Google、Apple、Amazonなどの超有名企業が含まれているのがS&P500になります。
2つの商品はS&P500という指標に沿った値動きをする商品ということです。
値動きは、委託会社のファンドマネージャー(金融のプロ)が株式の比率を変えながら値動きを調整しています。
具体的な投資対象の違いは以下になります。
・SBI・V・S&P500は、ETF(バンガード・S&P500ETF)に投資している。
ETFとは:「Exchange Traded Fund」の略で、日本語でいうと上場投資信託となります。ETF自体が多くの企業を含んでいるので、分散投資が自然に行えます。
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、S&P500インデックスマザーファンドを通じて米国株式に投資している。
よって、SBI・V・S&P500は間接的にアメリカンの株式に投資している商品。
そして、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、直接アメリカの株式に投資する商品です。
米国の株式に、間接的に投資しているか、直接投資しているか違いがあります。
コストの違い
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、S&P500商品のなかでは低コストでトップを争うものでした。
今までは、SBI・V・S&P500の方がコスト(信託報酬)は安かったです。
しかし、最近は逆転してeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が安くなっています。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):0.0965%→0.09372%
eMAXIS Slimシリーズは、同じ投資先であれば最小のコスト(信託報酬)を目指すことを宣言していたので、それを実現した形になります。
今まで、S&P500の商品でコスト最小と言われたSBI・V・S&P500のコストは0.0938%でした。
今回のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、それを少し下回った0.09372%になりました。
その差は0.00008%と小さいので、長期投資でも金額に差が出にくいかもしれません。
また、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)が信託報酬を下げたことを受けて、今後はSBI・V・S&P500も下げてくる可能性があります。
総資産額の違い
SBI・V・S&P500よりも、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が総資産額は大きい結果です。
要因は2つ考えられます。
・設定日がeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が1年くらい早い
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が取り扱い金融機関は多い。
実際の総資産額は以下となります。(2023年8月時点)
SBI・V・S&P500:1兆608億円
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):2兆4,978億円
だいたい、倍くらいの差があります。
どちらも、50億円以上あるので繰上償還のリスクは低い商品です。
繰上償還とは:運用の継続が困難だと判断された投資信託が、その時点で売却されてしまうこと。
よって、どちらを選んでも途中で運用中止になることはありません。
トータルリターンの違い
2つの商品におけるトータルリターンを比較してみましょう。
トータルリターンとは:一定期間内に投資から得られる総合の収益
各商品を、1年間と3年間で持っていた場合の利益率(リターン)の比較です。
結果は、少しだけeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が良いことが分かりました。
投資先の構成比率
2つの商品の投資先における構成比率を比較すると、だいたい同じことが分かります。
対象としている指数がS&P500なので、優良企業の上位は同じになっています。
どちらも、上位を占めていて企業は同じ顔触れです。
ここでも大きな違いはありません。
まとめ
今回の記事では、S&P500を指標とする2つの商品を比較してみました。
対象はSBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。
最近、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がコスト(信託報酬)を下げたことで、SBI・V・S&P500よりも低コストになりました。
ただ、どちらもS&P500関連の商品で人気を集めています。
実際に比較してみると、どちらも甲乙つけがたい商品であることが分かると思います。
結果を表にしてみました。
商品名 | SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
信託報酬 | 0.0938% | 0.09372% |
純資産額 | 1兆608億円 | 2兆4,978億円 |
トータルリターン | 19.39%(1年) 25.35%(3年) | 19.48%(1年) 25.51%(3年) |
構成比 | 共にほぼ同じ | 共にほぼ同じ |
どちら良いか迷っている場合は、現時点で低コストでありトータルリターンが少し高かった「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の方をオススメします。
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